わたしここにいていいの?
先日のことです。くうさんが語りかけてくださいました。
最近のくうさんは食事量、水分量も減りベッドで横になっている時間が増えました。視力低下でほとんど見えていないようです。私がくうさんと声かけるとくうさんは手を天井に向け伸ばして私の存在を探してくださいます。その手をとり遊びに来ましたよと伝えると「あ~ありがとうね。なんだかわかんなくなっちゃったよ。今は昼間なの?夜なの?」と笑いながら仰います。そんなくうさんがある日私の声かけに黙ってしまった日がありました。顔を覗くと口を一文字にして何か考えているような表情。くうさん。どうしたの?おしゃべりしましょうと話すと、くうさんは手を空中でくるくる回して私を探しているようでしたので手を握りました。「あ~あんたか。いつもありがとうね。」と。いつもとは何かが違う雰囲気。くうさん、なにかあったの?お手伝いできるかもしれないから何か話してみて。と伝えると「なんだか。ご飯食べたりいろんなこと先生にお世話になっているんだが・・・。私ここにいてもいいんですか?」と話してくれたのです。いつまでもここにいてください。そうしたらいつでも会えますから。と私。くうさんはしばらく黙ってしまいました。くうさん。と名前を呼ぶと「今はいい時代になったね。お世話になっているのにいつまでもいていいと言ってくれるんだから。ありがたいです。わたしここにいます」と私の手を強く握ってくれました。
一つずつ、少しずつ。できない事が増えてきて不安な気持ちが大きくなっているのだと教えてくださったくうさん。いっぱい手を繋いで、いっぱいおしゃべりしましょうね。くうさんのそばにいさせてくれてありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いします。
お赤飯=お祝い事?
先日、すいせん荘ではお赤飯を炊いて昼食に提供しました。
お年寄りの方は「今日はお赤飯です。」と伝えると「何かお祝いか?」と、やはりお目出度い印象で喜ばれていました。
また、普段食事があまりすすまない方も「お赤飯が食べられると思わなかった!美味しい」ときれいに完食して下さりました。
何かお祝い事があった訳ではありませんが、職員としてはこんなに喜んでくれるなら何もない日でも、またお赤飯を炊きましょう!という気持ちになりました。