この日
カテゴリー:居宅介護支援事業所/2019年3月11日
3月11日。
8年前のこの日。私はN様宅で市役所の職員さんとともに契約をしていた。
その時に地震が来た。Nさんの息子さんの「外に非難しましょう」の一声で夢中で外に出たのを覚えている。
怖くてうずくまっていた。隣には高校があり学生がグラウンドに砂埃をあげて非難していた。
少し落ち着くと、契約中のNさんが居ない。
みんなで探すと、Nさんは道路に出て瓦を拾っていた。
当時のNさんは一人暮らし。
認知症が進行し始めたころであった。
私が訪問すると、いつも4人分の食事が作られていた。
息子が好きなもの、夫が好きなものがたくさん並べられていた。
近所には、「息子がまだ帰ってこない」と何度も聞きに言っているような状況であった。
朝7時には、私の電話が鳴り「今日は仕事に行くの?一緒に行きましょう」と毎日のように電話があり日課になっていた。
そんなNさんとのやり取りが毎年この3月11日が来るたびに思い出される。
先日、息子さんの近くにと越していったNさんの悲報を聞かされた。
とても愛にあふれ、家族が一番大切だったNさん。家族さんもとってもNさんの気持ちを大切にしていた。
とってもあったかい家族。
お悔やみ申し上げます。
私はこの3月11日が来るたびに「あの日は・・・」とずっと思い出すだろう。
たくさんの利用者さんとの関わりがある中で、思い出に残るエピソードがある。私にとってとっても大切な人生の一こまであり、その一つ一つの関わりが私を成長させてくれる。
これからも、一人一人との出会いを大切にしていきたい。