高齢者と服薬について
カテゴリー:医務/2014年1月4日
人の体の60~65%は水分で出来ているといわれています。しかし、この数字は一般的な成人の場合です。
体内の水分量は年齢とともに減少し、高齢者は50~55%にまで減少します。 これは細胞内の水分量の低下によるもので、老化現象の一つと考えられています。 中年以降は、代謝の低下に伴い脂肪が増えることも大きな原因と言われています。 このような体内環境の変化は薬の服用に際して、様々な影響を及ぼします。
例えば高齢者が水溶性の薬を服用すれば、体の中で薬を希釈する水分が不足しがちになり血中濃度が高くなる傾向があります。 一方で、体内に脂肪が多い人の場合、脂溶性の薬は体内により多く蓄積され、効果が強く現れたり副作用を起こしたりします。 特に女性の場合は男性よりも、脂肪の割合が多く水分量が低いことが多いので注意が必要です。
服用の時に、コップ1杯の水を多くとるだけでも 副作用のリスクはかなり低下するといわれています。 水分制限のある方は難しい事かもしれませんが、脱水は夏場だけではありません。暖房により体内の水分は減っていきます。 水分補給は大切です。
寝る前の1杯、起きてからの1杯、冷たい水より微温湯が良いそうですよ。
お試しください。