大人の風疹について
カテゴリー:医務/2014年6月29日
昨年の大流行は、20~40代の男性を中心に20代の女性にも広がりました。 これらの世代の人は、風疹に対する十分な免疫を持っていません。
妊娠20週頃までの女性が風疹ウィルスに感染すると、胎児が<先天性風疹症候群>を発症する可能性があるので、社会全体で予防接種を進めることが重要です。 風疹の抗体がない人は、麻疹の抗体もない人が多いので、麻疹風疹混合ワクチンの接種をお勧めします。
女性は過去に1回接種しているはずですが、十分な免疫を獲得していない場合があります。 妊娠してからでは、予防接種は受けられないので妊娠を考えている人は2回目の接種を受けておくとよいでしょう。
妊娠前にお母さんが接種すれば自分自身も免疫を獲得するし、妊娠中の感染からも守られます。 何より赤ちゃんに麻疹と風疹の抗体を与えることができるので、生まれてくる赤ちゃんも守られます。 パートナーである男性も一緒に受けるといいですね。
免疫のある人が予防接種を受けても特別な副反応は起こらないし、むしろ弱まった免疫を強固なものにする効果が期待できます。
まだ数百万人もの成人が、風疹に対する免疫を持っていないことがわかっています。 その人たちが免疫を持たない限り、流行は繰り返されるし、終わることはありません。
自治体によっては接種費用の一部を助成する制度がありますので、問い合わせをするとよいでしょう。流行期は春から夏です。 男女を問わず予防接種は<今すぐやる>事が重要です。