アテにされる
カテゴリー:デイサービス玉樹/2017年8月30日
今年93歳になるしい様。
自宅では、もうほとんど家事は行わない。もちろん料理からも退いている。
1人でいる時間も多く忘れっぽくもなっている。仕方がないのだろう。
それでもデイサービスでは、よくおやつを作っていただいている。
荒CWはしい様をとてもアテにする。
理由は料理が上手だから。包丁さばきも上手だし、味付けも絶妙。
とにかく美味しいものを作ってくださる。
それに料理好きの荒CWにとって、しい様の料理姿は「勉強になる」から良いのだろう。
一緒にやっている分には、特に危険があるわけでもない。
となればアテにするのは必然だと思う。
とても90代とは思えない手さばきに、美味しい味付け。
周りの人たちも「美味しいおやつが出来る」とわかっているから楽しみだし、期待する。
食べて美味しければやっぱり「ありがとう」「美味しかった」と感謝の言葉が出る。
しい様は「私が作ったんだからそらそうよ」といたずらに笑う。
お世辞ではなく素直に出た感謝の言葉だから、しい様もまんざらではないのだろう。
デイサービスでみんなと楽しい時間を過ごす。一緒に笑い合う。
それはとても素晴らしいことで大切なことだと思う。
でもそれだけでなく、周りの人からの感謝や期待を実感できる瞬間がある。
アテにされる自分が居る。
きっとしい様は忘れてしまう。
それでもきっと、その事実はしい様の生きる糧になってくれているのだと思う。