役割づくりの3条件
カテゴリー:すみれ荘/2009年3月13日
三好春樹さんの講演会にて「お年寄りさんの役割」についての話がありました。
介護の現場から生まれた認知症ケアの原則の一つは「一人ひとりの役割づくり」である。役割があるから惚(ぼ)けない、逆に役割がなくなったとたんに惚けた、なんて話はよくある。すでに認知症になっていても、役割を持つことで落ち着いた人は多い。
でも役割なら何でもいいという訳ではない。いろいろとやってみてわかってきたのが「役割づくりの3条件」だ。
まず「昔やっていたことか、それに近いこと」。女性なら家事や育児、男性ならかつてやっていた仕事に似ているものがいい。もちろん「もう家事はうんざり」という女性もいるから、押し付けてはいけない。
二つめは「現在の能力でできること」だ。いくら長い間やっていたことでも、今の精神的、身体的能力でできることでなければいけない。うまくいかなければ自信を喪失してしまって逆効果だ。
三つめは「それを周りから褒められ、認められること」だ。役割を遂行することが認知症老人を落ち着かせることもある。でも、もっと大切なことは、それによって周りから認められることだからだ。
いつも、ありがとうございます。