それぞれの歴史。。。
カテゴリー:事務/2010年10月11日
施設に勤め始めた頃、蔵田さんという方がいました。
肺に持病を持っている他はいたって元気な方でした。
暇を持て余しては他の入所している方に悪戯して注意され、そのうっぷんをワーカーに仕返しをする。。。そんな方でした。
ある夜勤の時、夜中にひょっこりと私達が待機している所へやってきて、昔話を聞かせてくれました。
樺太で生まれ育ち、
結婚して子どもも生まれ
幸せだったそうです。
ところが、
戦争。。終戦。。と乗り切り
これからという時に。。。
終戦を迎え、一斉に駅へと沢山の人が殺到したのを暴動と思ったロシアが
空爆をかけ、奥さんと子供さんが亡くなったそうです。
蔵田さんは忘れ物を取りに引き返して助かり、その後転々としながら東京へ。。。上野公園で寝泊りする生活をしている所を保護され、病院へ。
そして、私が居た施設へ。
普段の悪戯好きな蔵田さんから、想像もつかない過酷な人生に言葉も出ませんでした。
みなそれぞれに色々な歴史を背負っているんだなぁ。。。と改めて個々の大切さを感じたのを覚えています。
一歩踏み込んでみるとその人の見方がまったく変わってしまう事も。。。
何かを発見した時って。。。ドキドキしますよね(#^.^#)