夫婦
ある日またいつもと同じように
「暴れていて大変なんだよ!!危なくてしょうがない。助けてくれ~」
0さんからの電話。
Oさんは老夫婦世帯で90歳に近い。お互いに介護保険を受けている。
誰かが居るときには大丈夫なのだが二人っきりになると
スイッチが急に入りだし夫に対して攻撃が始まる。
何度かサービス提供事業者も交えて入所についての話し合いは
しているものの夫も「入所させてくれ」と大変な時には言うが
落ち着いている時もあり「今は大丈夫だ」と気持ちが揺らいでしまう。
娘さんも間に来てくださり援助はしてくれているものの夫婦二人で過ごす
時間は長くとても心配ではある。
私の中では「入所すれば夫も楽になるし安心なのに」との気持ちも
強くなり何度となく入所へ向けての話をするようになった。
何度も同じことの繰り返しで何度も夫と話をしていると割り切れない
夫の気持ち、今までの二人の歩みなど夫の妻に対する愛情を
ひしひしと感じるようになった。
私には分からない夫の気持ち。ずっと一緒に当たり前のように居たものが
傍にいなくなると考えた時の寂しさ。
ケンカしながらも「おとうさん、おとうさん」といつも呼んでくれるあの声が
家に響かなくなると思うと無償に寂しくなるのではないか?
なんだかんだ文句を言いながらケンカする相手がいるということは
幸せなことだと思う。
それを夫も分かっているから・・・。
ちょっと私も自分の考えを押し付けていたかも・・・と反省。
焦らず二人の暮らしが幸せであるように見守り
余裕を持って接していこうと思う。
そして大変な時こそ出番だぞ!!ってな気持ちで
在宅メンバーで支えていけたらいいなって思う。
幾つになっても
今日デイサービスで昼食を取った後、いつものように洗面所へ歯磨きに向かいました。
そのわきで、デイ利用者Mさまがバックから口紅を取り出し、唇に塗り
そのあとファンデーションをパタパタと・・・。
そして手に水をつけ、手ぐしで髪型を直し・・。
旦那さんを亡くしているが、「イイ人がいるかもしれないから」と笑いながら、おっしゃっていました
いつまでも女性でいる意識は必要なんだと感じた今日この頃・・。
そんな私はいちをお化粧していても、いつもすっぴんに見られてしまって(^_^;)
見習わないと・・・。
普通に暮らす幸せとは
昨日、一人暮らしのNさんが入所しました。
物忘れの症状が出始めてから約1年。
もうちょっと在宅での生活を・・と思いながらも現実的には
難しいこともたくさんあり家族も大変悩まれたことと思います。
遠距離介護ということもありまずは地元がいいのか?
家族のそばのほうが安心できるのでは?
何か所も施設を巡り「母に会う場所を」との家族の言葉。
自分達の生活もある中私との電話でもいつも
「母にとって・・・」「母が・・・」の言葉。
朝昼晩の母への電話。
家族も気の休まる時がなかったのでは。
まだ母が分かることもある間はS市に行ったりできる環境の中
で生活させてあげたい。
本人にとって本当に一番安心できる場所。
やっぱり自宅なんですかね。
そんな本人の気持ちを大切にしながら今後も見守って
いければと思います。
今後の課題
「普通に暮らす幸せ」とはとっても奥が深い。
今頃何だとお思いでしょうが「普通」とは簡単なようで難しい。
難しいようで簡単なのか??
その人にとっての「普通に暮らす幸せ」を時間をかけ分かっていけるよう
にしていきたいです。