変化。
玉樹は開所して3年8ヶ月の月日が流れた。
この間、二十人を超える、お年寄りさんとお別れをしてきた。
先日、6月22日。またお別れが訪れてしまいました。。。
春先から、体調を崩していた・・・ハルさんがお亡くなりになった。
ハルさんは、玉樹が開所した当初から、デイサービスを利用してくださり、その後、ショートステイから特養入所となった方。だから、かれこれ3年以上ものお付き合いをさせていただいた方。
明け方、ご家族に見守られながら、天に召されていきました。97歳でした。
とても、上品で凛としていた、ハルさん。
その最後は・・・
ご家族と一緒に、体を綺麗にし、髪は娘さんが結って・・・お気に入りの髪飾りをつけて。その髪飾りは、唯一のご主人からのプレゼントだったようです。
そして、お祝い事に着ていたという、からし色のお着物に着替えて・・・
ご家族と一緒に、自宅へ帰られました。
これまでの玉樹は、ハルさんのように、思い出の衣装を着ていただくことは出来ていなかった。
この変化は、鳥海さんのターミナルについての研修DVDとの出逢いがあったからだ。そのDVDに、『ターミナルを迎えているお年寄りさんに、介護・看護のスタッフが、それぞれ上手に、ご本人に、お気に入りのお洋服を聞いていて・・・そのお洋服を最後の衣装にされた。。。』という話があった。
それを見ていた、看護師と主任は、ご家族さんにお話をしていたようです。
変われること。それは、現状の足りない部分やダメな部分を認め、「より良くしたい」という気持ちがなければ、変わることは出来ないですよね。
私も一つ変化です。
これまで、裏玄関からお見送りさせていただいていたんですが、【表玄関】に変えました。そして、なるべく、関わった方、職員やお年寄りさんを含め、お見送り出来る様な配慮を。。。
時間的には、朝方だったので・・・ハルさんの訃報を聞き駆け付けた職員、夜勤明けの職員、宿直者、そしてショートステイで親しくしていたマスコさんで、お見送りをさせていただいた。
変化。
現状に満足せず、より良く変化し続けられるような意識を持っていなければですね!!
最後に、ハルさんのご冥福をお祈りいたします。
着実な一歩が、未来を創る!
『着実な一歩しか・・・未来を創ることが出来ない!』 By イチロー
この言葉に聞き覚えはありますか?
最近、テレビCMで流れている一コマです。(そんなに頻繁には流れないんだけど・・・)
あの超一流の野球選手の言葉だ。長い間、記録を更新し続け、子ども達に夢を与え続けている「スーパーヒーロー」
でも、その影には、物凄い努力があるからこそだと思う。
それから、WBCでのイチローは、日本中から活躍して当たり前のように思われている中、結果を出すことが出来ず、「心が折れてしまいそうだった」ともらしたシーンは、とても印象的だった。。。そんな精神状態でありながら、最終的には、結果を出すことができる「強さ」に、心惹かれた。
そんな、スーパーヒーローも、一歩一歩を積み重ねていると思うと、今のスタンス、焦らず一歩一歩でいいんだ。と思わせてくれた。
何だか、肯定されたような気持ちになった。。。
つい先日、小さな「一歩」を踏み出した。
それは、玉樹がある行政区の老人会の会長さんをはじめ、3人の役員さんと、地域委員会のメンバー2名と一緒にお会いし、今後老人会への参加の検討と老人会の方たちと繋がりを持っていければという話をすることが出来た!
これも、玉樹の方針である「地域の繋がり」を実現していく為の、小さな一歩だ。
簡単なようで、なかなか踏み出せなかった一歩。この行動に繋がったのは、やっぱり、この1年の間に縁があって、話をさせていただいた方たちの言葉、一つ一つがヒントになっている。感謝です。
私は、しっかりアンテナをはって、情報をキャッチしていくのが、大事な仕事の一つなんですね。
これからは、地域委員会のメンバーと一緒に、次の一歩へ繋げていきたいと考えています!
9時間待ち。から考える!
息子のkouは、とっても肌が弱い子。
生まれて3ヶ月頃からだから、かれこれ1年、肌がカサカサで近所の皮膚科に通っていた。でも、少々良くなっても、またぶり返し・・・の繰り返し。
そんな時、実家の母が、良い皮膚科があるから行ってみよう!と提案。私としても、頭皮までボロボロな状態になってしまっていたので・・・意を決して(・・・と言うのも、非常に混む病院で、しかも土日はやってないので、仕事を休んで行くしかなかったからだ。)行ってみることに。
すると。初診は10:00に受付に行き、16:00時に診察。
2度目の受診は10:00に受付、19:00時に診察。そう、待ち時間9時間、診察に数分。薬、30分待ち。そこいらの、大学病院より、厳しいですね。
そんな体験をして考えさせられることが・・・
事務スタッフの、対応・表情・言葉・・・からも、患者の気持ちに大きな影響を与えるということ。
その病院の事務スタッフの対応に、心が乱れて・・・でも、kouはたった1週間で、驚くほど良くなって、たから、どんなに待つことになっても、その対応に不満があっても、通院するしかないのかなぁ。って思ってしまった。
でも、この経験が、改めて玉樹のことを考える、一つのきっかけになった!だから、ラッキー☆ ちょうど良かった☆
老人ホーム⇒人が直接、人を支える場所。
現場のワーカーの想いや力 無しには、成り立たない場所。
でも、その場所を支える『縁の下の力持ち』がいる!
玉樹では、JM(ジェーム)と呼んでいる、事務のスタッフ☆
事務は、玉樹の『顔』だと思っている。
入り口となる、その事務の対応が大切だと思っている。
悩んで悩んで、相談にくる家族。やっとの思いで電話をする家族。
利用者さんの家族からの連絡。
ケアマネさん。関係病院。近隣施設関係の方々。
関係業者から、飛び込み営業の業者。 など、などなどなど。
それから、玉樹の住んでるお年寄り、から利用されているお年寄り。
そのすべてに対して、最初に対応し、それぞれ担当に繋ぐ。
そこに愛があるか。無いか。 は、簡単に見抜かれてしまうことでしょう。。。
改めて、玉樹のJMのみんなの対応の良さ。表情の良さ。その裏の努力に目を向けさせてくれたなぁ。と!
それから、私の友人に、病院の事務職勤務14年という子がいる。その子と話をしていて、彼女が「患者さんが一番。患者さんの為と思ったら、ドクターにも、上司にも、しっかり話をしているよ!」って話していたことを思い出した。
そう、それが原点なんだなぁ。玉樹だったら、職種に関係なく、お年寄りを中心に考えているかどうか。ということ!
うん。ちょうど良かった。9時間の待ち時間に・・・事務の対応の悪さには意味があった! と考えよう。